お世話になった故人とのお別れの場になる葬儀や告別式では、マナーを守った服装で参列することが大切です。女性の服装は、黒いフォーマルウエアーのワンピース・スーツ・アンサンブルが一般的です。肌の露出を避けるために、袖は長い袖のもので、夏の場合でも七分袖までのものを選びます。スカートの裾も、立ち姿だけではなく座った時も膝が隠れるかチェックしましょう。バッグは黒で、装飾のないシンプルなものを選びます。黒いショルダーバッグを代用したいと思われる方もいらっしゃいますが、肩に掛けるバッグは相応しくありません。靴は黒いパンプスで、金具がないものが正式です。ストッキングも黒を選びますが、タイツは避けましょう。ラメやデザインのあるものも不可です。
アクセサリーは、結婚指輪以外は身に着けない方がベターです。涙を表すとされるパールと黒いオニキスは身に着けられますが、ネックレスは一連式のものを選びます。二連式は「重ねる、繰り返す」とされるため葬儀には避けましょう。濃いメイクやマニキュアは控えて、髪は黒いヘアゴムなどでシンプルにまとめます。コートを着用される場合は、自宅の玄関に入る前に脱いでたたみます。葬儀が式場で行われる場合は、式場に入る前に脱ぎ、預けてから受付をするとスマートです。妊娠されている場合は、参列を控えた方が良いという話を聞かれたことがある方が多いと思いますが、決まりがあるわけではありません。ただし、地域性により考えが様々ですので、親類の方に相談されてみるとよいでしょう。
参列をする際には、身体を冷やさないようにショールなどを持ったり、長時間立ちっぱなしや座りっぱなしにならないように気を付けましょう。臨月の場合は、親類に相談の上、参列を辞退することを検討した方が良いでしょう。妊娠中の喪服は、必ずしも着用する必要はないと考えられています。手持ちの黒いワンピースや黒いスカートに黒いカーディガンやボレロなどを代用する方も多いです。喪服以外での参列が気になる方は、インターネットなどでマタニティ用の喪服をレンタルすることをお勧めします。マタニティ用は、初めからお腹の部分にポケットがあり、鏡が入れられるように作られているものが多くとても便利です。